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「第57回」(近鉄車輛編 其の3)

65.近鉄 10100系3輌(ビスタカー Ⅱ世Bユニット)+11400系2輌(エースカー)+12200系 2輌(スナックカー)合計 7輌編成






A [7輌編成総論]
7輌編成を構成する10100系(ビスタカーⅡ世)、11400系(エースカー)、12200系(スナックカー)の3車種はは相互に連結運転が可能で、それらを分割、併結した編成で、2ー10輌運転を行って需要の変動にうまく対応していた。
現在(2015年)では10100系(ビスタⅡ世)が30000系(ビスタⅢ世)に11400系(エースカー)が22600系(2200系を含む)(Ace)に交代しているが、相変わらず12200系(スナック)と分割、併結を行って「近鉄特急ネットワーク」の柔軟性維持している。
近鉄特急といえば「○○ライナー」「しまかぜ」など固有名を持った固定編成列車の知名度が高いが、特急需要の変動にうまく対応しているのは、「汎用特急車輛」と呼ばれる上記3車種である。これら「汎用特急車輛」の共通点は、貫通扉を持つことと、近鉄特急のシンボルカラーともいえるオレンジ色をベースに紺色をあしらった塗色で統一されていることだろう。



B [3車種 各論]

65・1 10100系 3輌(ビスタカーⅡ世 Bユニット)










(実車)
10100系(ビスタⅡ世)は既に24 近鉄10100系(ビスタカーⅡ世)に記載されているのでその中の(実車)をご覧ください。

(模型)
こちらも24 近鉄10100系(ビスタカーⅡ世)の中の(追加)の項目の中の、ロコモデル製 塗装済ペーパーボデイをベースに組立てたビスタⅡ世Bユニットに関する記事Stillx4が掲載されているのでそちらもご覧頂こう。模型車輛の機番は2ケパンタ付き半流線形車輛が#10110、中間の2階建車輛が#10210流線形車輛が#10310で、動力機構#10110カツミ製DV18モーター1ケ搭載、ウオーム1段減速のインサイドギヤーを装着、台車は全てシュリーレン方式である。今回はビスタⅡ世 BユニットモデルのStill写真4点を追加掲載する。

2015.09.08 Movie 掲載


流線形 先頭 左回り (1) (2) (3)    半流 先頭 右回り (1) (2)



65・2 11400系 2輌(エースカー)














(実車)
10100系ビスタⅡ全
盛時代に2階付きでない一般型特急車が製造された。電動車2輌(cM+7c)を基本とし、必要に応じてTcを2輌まで増結、解放が出来る他、10100系ビスタⅡ世とも増結出来る便利な車輛で、さながらトランプのエースのように変幻自在に運用出来ることから「エースカー」と名付けられた。
エースカーの型式は先行生産されたタイプが10400系改良本格生産タイプが11400系である。11400系は1963(S38)年から45輌製造され、これによって掛式2250系643c系の特急車が置換えられ、近鉄特急の高性能化第1段階が完了した。
このように近鉄特急高性能化第1段階完了貢献した11400系エースカーではあるが、その置換え用として開発された新世代汎用特急車22000系(ACE)の登場によって、1996(H8)年までに全車輛第1線を退いた。そして22000系(ACE)、22600系(Ace)の増備によって近鉄汎用特急車輛の高性能第2段階が進行中である。
こうしてみると、近鉄特急の歴史はまさに名車消長の歴史であり、次の漢詩の一部を思い出してしまう。
「駅長驚くこと勿れ 時の変改を。一栄一楽 これ春秋。」


(模型)
1972(S47)年、今は無きロコモデル社発売のペーパー製 塗装済みボディを使用し、これに屋根上、床下機器類を個別に購入しtr装着、動力機構はカツミ製DV18モーター搭載のウオームギヤー1段減速インサイドギヤー方式である。
11400系エースカー製作は実車の基本単位と同じ電動車2輌(cM+Mc)で車輛ナンバーは2ケパンタグラフ装着(大坂側)が#11405、パンタ無し(宇治山田側)が#11404で、Eモーターは#11405のみに搭載している。従って外観的には実車と同じcM+Mc(2M)であるが、動力的にはcT+Mc(1M1T)である。
当社では、すべての模型車輛の取扱いや、陳列保管に十分配慮はしているが、それにしてもロコモデル製の塗装済ペーパーボデイの耐久性能は素晴らしい。
今回のエースカーも購入組立て後43年経過しているが、ボデイに歪みは全く見られない。つまり経時変化が全く見られず、極言すれば新品同様の状態である。


65・3 12200系 2輌(スナックカー)








(実車)
東海道新幹線の開業に伴って、近鉄の名阪間特急の利用者は激減してしまった。近鉄ではその対策として、快適性利便性を向上させた12000系「スナックカー」を開発、20輌製造し名阪ノンストップ特急に充当した。
その2年後の1969年、スナックコーナーの拡大など改良が加えられた12200系の製造を開始、約8年間に近鉄特急としては最多となる166輌が製造され12200系スナックカー近鉄特急の主力車種の座についた。
このようなスナックカー大成長の背景としては、1970年の大坂万博の開催や近鉄鳥羽線難波線の開業、志摩線広軸化等による特急需要の増加が挙げられる。
12200系スナックカーは当初2輌編成(cT+Mc)であったが後に中間電動車(M)や付随車(T)を組込んだ4輌編成6輌編成も製造された。
12200系スナックカーは製造開始後すでに45年経過し、当初の分割、併合の相手車種が11400系エースカーが22600系「Ace」に10100系ビスタⅡ世が30000系ビスタⅢ世「EX」と新車種に入れ代ってしまった。
これ等の新しい分割、併合相手との居住性能格差を縮めるための更新工事を何度か受けた12200系スナックカーではあるが、絶対寿命の問題もあり近鉄特急主役の座22600系「Ace」に譲り渡すのも時間の問題となってきていると思う。

(模型)
ロコモデル社発売のペーパー製塗装済ボディを使用しての製作過程すべては65・2 11400系 2輌(エースカー)と全く同じなので、そちらの(模型)欄をご覧頂こう。製作した2輌は実車と同じ製造単位編成でパンタグラフ装着(大阪側)スナックコーナーつき電動車#12203(Mc)とパンタなし宇治山田側制御車#12304(Tc)の1M1T編成である。


最後に(スナックカー2輌)+(エースカー2輌)合計4輌編成の走行MovieとStillを掲載する。


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