S17A・4 | MOVIE目次へ |
[一口メモ]
S17・3 キハ58系6輌編成M0vieに続く「長編成Movie」は横須賀線1131500系11輌編成Movieである。
1131500系の基本型は111系で、この111系は1962年から横須賀線に投入された。1131500系はこの111系をベースに東京地下駅乗り入れ対策や出力強化、シートピッチ拡大等を行った増備車である。更に寒地向強力型115系を含めると111系は大勢力となる。(以後111系、113系、115系を総称して111系と呼ぶ場合もある)
先ず横須賀線の歴史とそこで使用された電車(主力車種)について記す。横須賀線は1925年全線電化完成、当初は電気機関車による旅客輸送であったが、1930年から電車運転を開始した。
電車運転の主力車種は32系→70系→111系と変わってきた。
(1) 32系
横須賀線主力車種のトップバッターは、かって「横須賀線の顔」と呼ばれたモハ32率いる32系である。モハ32は横須賀線専用に造られ、17m級と短駆ながら、弱め界磁を初めて採用した高速設計電動車である。
かっての機関車の役割は「俺が果たしているぞ」と言っているような重量感あふれるモハ32に前後端から挟まれたトレーラー群は、何れも20m級のサハ48、サロ45、サロハ46等の面々である。
ズラリと並んだ細窓、深めの丸屋根に一列に並ぶガーランドベンチレーター、これらが均一に整った編成が驀進してくる独特の魅力ある光景を記憶しているオールドフアンも今では少なくなってしまった。
こうして32系は、太平洋戦争発生10年前の1931年から戦後1951年70系にバトンタッチするまで20年間「横須賀の顔」として君臨したのである。
(2) 70系
70系は1951年先ず横須賀線に投入された新機軸電車列車で、当時「スカ型」と呼ばれた。当社では1953年(S28)頃、Oゲージ1/45スケールの70系モデル2輌製作しており、70系実車に関する記述もあるので、過去へのタイムスリップ「第2回」製作第2号:Oゲージスカ型70系2輌を参照頂きたい。
(3) 111系(含む1131500系)
横須賀線主力車種の3番バッターは今回のMovieの主役111系(1131500系)である。従って本文の冒頭ですでに111系と横須賀線投入の関連について記述しているので、ここでは新性能電車111系の位置付けを別の視点から眺めてみる。
東海道本線全線電化完成後1950年代後半頃から、直流電化区間に用途別に高性能電車が登場しはじめた。その第1陣が中央線から投入が始められた通勤用101系である。続いて特急用151系(こだま型)と急行用153系(東海型)が登場する。これらは新性能国電3羽烏と当時呼ばれたがこの後急行用と通勤用の中間に中距離用111系(近郊型)が登場し、3羽烏が4本柱に成長する。
第4の柱111系はこのような位置付けの車種でもあった。35年以上横須賀線の主力車種であった111系も後継車種E217系への置換が始まり1999年には名残惜しまれながら横須賀線から姿を消したのである。Movieの11輌編成は実車の11輌編成の車種構成を再現、「さよなら1131500系」イベントを想定してTail Markも取り付けてている。
5枚のスチール写真1