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[一口メモ]

「北斗星」Movieシリーズ(第3部)DD51(北斗星色)牽引「北斗星」である。KATO製24系25型PCx7「北斗星」はシリーズを通じて同一車輌なので今回の主役DD51ディーゼル機関車について記す。
先ずディーゼル機関車登場の経緯であるが、鉄道先進国欧米では、1930年代以降2000馬力級ディーゼル機関車が登場し幹線での列車牽引に多用されるようになった。その動力伝達方式は、運転や保守が容易で伝達効率の良い「電気式」が主流を占めていた。
これを端的に表現すれば、欧米のディーゼル機関車は自前の発電所(ディーゼルエンジン+発電機)をかかえて電気的制御でモーターで車軸を駆動する「電気機関車」なのである。(英文呼称もDiesel Electric Locomotive=ディーゼルエンジンで発電しモーターで走る電気機関車)
更に極端な表現をすれば欧米で客貨車を牽引する機関車「蒸気機関車」の引退後はすべて「電気機関車」である。電化区間「パンタグラフを持った電気機関車」が架線から集電しながら走行し、非電化区間では「自前の発電機をもった電気機関車」が発電しながら走行しているのである。
ところが日本の場合これと事情が異なる。「電気式」ディーゼル機関車は上述のようなメリットも有するが、一方で重量が重く高価なところがデメリットであった。欧米のような重量級機関車の走行を前提としていない日本の鉄道の軌道負担力も低く、ディーゼル機関車の開発は、軽量で安価な液体変速機を使用した「機械式」で進められた。
こうしてDD13支線用入換用ディーゼル機関車が多数登場したが、当時国産の鉄道車両用エンジン、液体変速機は500馬力級が限度だったので、本線旅客列車牽引用DF50(出力1400馬力)は外国との技術提携のよる「電気式」で製造された。昭和32年(1957)のことである。
それから5年、国産の1000馬力級エンジンと液体変速機が開発されたので、宿願の純国産本線用「機械式」ディーゼル機関車DD51が誕生したのである。
C61の高速性能D51の牽引力を兼ね備えた機関車と言われたDD51は安定した性能が評価され、合計645輌の大世帯となり、四国を除く日本全国で使用され、非電化幹線の無煙化、近代化に大きく貢献した。
しかしその後の幹線電化と客車列車、貨物列車本数の減少から余剰廃棄が進められ、現在JR北海道に在籍する13輌は全車が「北斗星」色となり主として寝台特急列車の運用にあてられている。


5枚のスチール写真












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