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番外編・流線形05 001(オリンピックマーク付き)牽引特別列車左まわり (1) (2) (3) (4) |
[一口メモ]
D-Zugシリーズ(第3部)、D-ZugBは1930年代後半に登場した「グループ38」と呼ばれる客車達である。この「グループ38」のRootsは1936年に登場したHWZである。(HWZに関してはS16・4(1)"Blawer Entzian"の[一口メモ]参照)このWegmann社が開発したHWZ用客車をベースにしてD-Zug用客車として登場したのが「グループ38」である。
高速性能を重視した軽量構造の「グループ38」は世界的な流線形流行の末期に生まれただけに、D-Zug@、Aに登場した"Hechtwagen"や「グループ28客車」のどちらかといえば角ばった直線的な外形から一変して4スミに丸みがつき、床下器機類もスカートで完全に覆うってしまうなど、柔らかくスマートな印象の車体となった。(日本で、張上げ屋根のオハ35や参宮急行2200新が登場したのも丁度同じ時期である)
「グループ38」のベース塗色は座席車がGreen系、食堂車、寝台車がTuscan Red系でD-Zugの伝統色を受け継いでいるが、アクセントとなる座席車のストライプが従来の黒1本が白2本に変化している。Tuscan Redの食堂車、寝台車にはD-Zug@の時代から白2本のストライプがはいっていたので今回の「グループ38」になって、全ての客車が白2本ストライプで統一され編成美が向上した。以上要約すれば、戦前のドイツで最高水準を示す客車が「グループ38」ということが出来る。
この「グループ38」にはこの前後の時代に生まれた車輌とは異なった特色がある。ドイツ鉄道の歴史区分の中で、「第1次世界大戦の直後(1918年)から第2次世界大戦終戦(1945年)まで」をEpochUDRG(Deutche Reichsbahn Gesellschaft)の時代としているが、この間を細かくみると1933年のヒットラー政権成立後、国策遂行の必要性から1937年にそれまでの公共事業体による鉄道運営(DRG)から国家直営の「ドイツ帝国鉄道」(DR)に変わったのである。
このため客車側面のマークが、丸の中に描かれた鷲のまわりをDeusche Reichsbahnの文字が丸く囲むお馴染みのDRGを示すものから、ドイツ帝国鉄道を示す鷲が左右に翼を大きく広げた姿(ライヒスアドラー)の下に、小さくD,Rの文字を入れたものに変わっている。
更に「グループ38」最大の特色は、これと同系統のサロンカー(3軸台車をはく仕様のものもある)、サロン、食堂兼用カー、バゲジカーなどが、一般用とは別に政府専用列車用に多数製造されたことである。サロンカーの中にはヒットラーやゲーリングが専用に使用したものや、戦後はアデナウアー首相が使用との記録などもある。
何れにしても「グループ38」登場の時代は流線形0110や0310も続々登場しはじめたし、短い期間ではあったが戦前のドイツ鉄道が「最高レベルに達した時代」でもあった。
次にMovieに関して
牽引機は番外編の流線形05を除きMovie4本全て01形式である(流線形x3、普通タイプx1)。
流線形0110の正面表情はトップライトの有無、ナンバー記入の有無、ライヒスアドラー(ドイツ帝国を示す鷲飾り)の有無によって様々に変化する。これにサイドスカートがロングかセミロングかを組合せるとバラエティはさらに豊富なものになる。今回はこの組合わせの異なる3種の流線形01SLが登場する。01タイプAは上記の正面3点パーツが全て無し、タイプB、タイプCは3点パーツ全て有りで正面表情は同じであるが、両者の違いは塗色の外にタイプBがロングスカート装着なのにタイプCがセミロングスカートである点である。この件については別項への掲載を予定している。最後に普通形01SL(ROCO製)はドイツSLには珍しいBOX動輪を装着」している。これは戦後の東ドイツ時代に変換したものなので、列車としてタイム・ラグが生じるが、01普通形はこれ1台しかないので敢えてMovie、Stillを掲載することにした。請う御容赦!
それでは戦前のドイツ鉄道が最も輝いていた頃のD-ZugBのMovieをどうぞ。
20枚のスチール写真
グループ38系客車3輌(座席車、食堂車、3軸台車サロンカー) |
流線形0110タイプA牽引 |
流線形0110タイプB牽引 |
流線形0110タイプC牽引 |
01 512牽引 |
流線形05 001(オリンピックマーク付き)牽引特別列車 |
BOX動輪01 512SL |