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「第35回」 (近鉄車輌編 その2) 40. 近畿日本鉄道(参宮急行)2200系

参急のスター2200系の登場である。すでに述べた通り、当社コレクションの重点は、日本型私鉄としては近畿日本鉄道(含参宮急行)一社の車輌に絞っている。
もし参急に2200系一族が実在していなかったらこの方針は変わっていたかも知れない。それ程大きな影響力を2200系は小生に与えている。(この点については別項で触れる事になるかもしれない)本稿(個別車輌紹介--第1の部屋--)への車輌の登場は、その模型の発売(入手)年度順に概ね従っている。この後すぐ出てくるロコモデル製2200系はこの手順に従っての登場であるが、その後入手した他の2200系車輌も、例外的にすべて今回まとめて登場させる事にする。
従って(模型)の写真とその解説は各論に従来通りの様式で掲載するが、2200系の(実車)の解説は総論として一括まとめて掲載する。


A.[2200系(実車)総論]

1.参急(旧)2200系

参宮急行電鉄(参急)が大軌、桜井線と手を結んで大阪〜山田間を開通させたのは1930年(昭和5)の末である。
この時颯爽とデビューしたのが、日本電車史上に輝く一頁を残す2200系一族である。路線建設と同様に、参急の車輌への意気込みも高く、その外観と共に当時の最新の技術と新機軸が盛り込まれた。
33パミール連続勾配を克服して、大阪・伊勢間を2時間で快走する豪華、雄大なクロスシートカーそれは性能や運転のみでなく、車輌のスタイルにおいても電車ファンを圧倒した。車長は20mをこえ、しかもドァーをその両端につけ、800o幅の窓が16個ズラリと並んだ側面は、一段と長大な感じを与え、貫通幌アンチクライマーで引締まった正面と相まって、実に堂々たる貫禄を備えている。
太平洋戦争の始る前、カーブの多い伊勢市内をj徐行運転するダーク・グリーンの6輌編成(当時の私鉄としては例を見ない長編成!)を眺め、ダブルタイフォーン(その美しい音色を表現する言葉を小生は知らない)を聞いて幼少期を過ごした当時の記憶は今も鮮明である。
話がそれてしまったが、ゆったりとしたクロスシート、デトニ2300のコンパートメント特別室、一端にWCを設けて片側の正面窓をつぶした片目スタイルに魅力を感じる人は多い。
参急(旧)2200系一族の内訳は、両運転台WC付き電動車デ2200 27輌(2200〜2226)、両運転台、WC、荷物室、特別客室、一般客室付き合造電動車デトニ2300 8輌(2300〜2307)、付随客車サ3000 17輌(3000〜3016)、片運転台付き制御客車ク3100 5輌(3100〜3104)、以上総勢57輌である。

2.参急(新)2200系

1939年(昭和14)から、(旧)2200系の増備車として登場したため、正式名は、昭和5年の1次車と同じデ2200型であるが外観や内装が異なることから両車を区別するため1次車(旧)2200系又は2200増備車(新)2200系又は2227型と呼称するようになった。(新)2200系も又スマートな好スタイルとなり、(旧)2200系に相譲らぬ見事な車輌として、ファンの喝采をあびた。
両車の主な相違点は、座席が固定クロスから転換クロスに、屋根が張上げ屋根に、そして客用2扉の位置が車体両端から中央寄りに(dD16Ddd2D10D2d)なった事である。
この為側面の印象は旧車の「長大」から「ゆとりある美しさ」に変わったが、例のWC側正面の「片目スタイル」チャームポイントはそのまま受継がれている。
(新)(旧)2200系は当然混合編成で運用されたため「編成の統一美を欠く」との批判もあるが、小生は幾つもの異なったスタイルが無秩序に混ざりあったのではなく、(新)(旧)2種類に限られており、全体的には「2200系の風格」で統一されたなかでの許容範囲内のバラエティとみている。
(新)2200系の内訳はデ2227 20輌(2227〜2246)、ク3110 5輌(3110〜3104)、サ26001輌(2600)以上総勢26輌である。
尚、サ2600は1400oの広窓を持つ貴賓車であったが、戦後室内を改装して一般用に共されている。




B.[2200系(模型)各論]

40・1近鉄2200系 7輌

1967年(昭和42)、ロコモデルのペーパー製塗装済みボデーを使用して7輌作成。
今は無きロコモデルの製品であるが、その抜群の耐久力は、当社の2200系モデルが証明している。
塗面の汚れや傷みは全く見られず、その快調な走行と併せて極めて満足度の高い2200系である。モデルの正面の表情とマルーン色である事から、プロトタイプは1960年(昭和35)頃の近鉄(参急ではない)2200系車輌である。

1.旧2200系 4輌 (イ)モ2301(DV18モーター付き)










(ロ)モ2205及びモ2206 2輌(モーター無し)












(ハ)サ3012(モーター無し)






(ニ)モ2205+サ3012+モ2206(3輌編成写真)





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