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[一口メモ]
近鉄特急と聞けば「ビスタカー」を思い起こす。この2者の関連を定着させる元祖となった「ビスタカー一世」の登場である。
先ず登場の背景を考えて見よう。近鉄は創業50周年にあたる1960(S35)年名古屋線を改軸し、名阪直通の高性能電車を開発し、国鉄特急電車以上の看板特急電車の運転を計画していた。
この計画に従って1958(S33)年に試作の新性能特急専用電車10000系7連1編成が登場した。その車輛構成は中央部の3車体連接トレイラ―を両側からMM'方式電動車2輌が挟んだ形で形式号車番号は大阪側から10001+10002+10003+10004+10005+10006+10007である。
10000系の最大の特色は、10003と10005の2輌を世界初の2階建て電車としたことで、「眺望・展望」の意の"VISTA CAR"と近鉄で初めて特急車輛に愛称名がつけられた。更に10000系の先頭部の独特の流線形も出場当時強烈な印象を与え、後にファンから「ブルドック」というニックネームがつけられた。
1958(S33)年7月より営業運転を開始した10000系初代"VISTA CAR"(ビスタカーⅠ世)は、2階建構造の実証試験を行う為の「試作車」という事情から僅か7輌編成1本の製造にとどまったが、この10000系は以後の国鉄私鉄各社の高速優等列車開発に多大の影響を及ぼす先進的な設計コンセプトを提示し、又先鋭的な装置・設備を満載していた。
勿論近鉄においては、その成果が翌1959(S34)年の名阪直通特急の運行開始に備えて開発された本系列の量産車10100系2代目ビスタカー(ビスタカーⅡ世)に反映された。
最後にMovieに登場するビスタカーⅠ世「2種」に関して記載する。ビスタカーⅠ世は営業運転期間中に外観上の変化2度起きている。Endless内側を走行するモデルが登場当初の姿Endless外側を走行するのが2度の変化後の後期の姿である。
最初の変化塗装変更である。窓周りオレンジ、下半分ダークブルーで登場したビスタカーⅠ世は1959(S34)年後輩のビスタカーⅢ世が登場すると、それに合せて従来とは逆の窓周りダークブルー、上下オレンジとなった。2度目の変化は1966(S41)年発生した。宇治山田側の先頭流線形10007が追突事故で大破し「ブルドック」と呼ばれた流線形から、18200系並みの貫通式正面に改造されて復帰したのである。
Microaceがこの変化を忠実にモデル化しているので、これを使用しビスタカーⅠ世「2種」同時走行Movieが出来上がった。10007先頭部の差異はStill写真でご覧頂こう。




9枚のスチール





















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