(2) 電線の丘

20パーミル前後の勾配が連続する3本の線路が、非常に大きな弧を描くその中心付近に位置する丘、線路から遠く離れているため列車の詳細が分かりにくい弱点があるが、逆に長大編成の全般を見るには都合が良いし、カホン峠のスケールの大きさを実感出来る。
3本の線路には僅かの高低差があり、一番奥（山側）の上段はUP線、中段と一番手前の下段はBNSF線である。
上段のUP線の更に上方には2本のHighwayを走行するトレーラートラックも望める。
高圧電線が通っており、丘にはその鉄塔があるので勝手に「電線の丘」と呼ぶことにする。
次に動画に関して、お断りしておきたい点がある。撮影時には強風が吹荒れており、カメラと風向の関係による強弱はあるものの、絶えず耳障りな風が原因の雑音が入っていることである。
また電線の丘ではカメラをズームアップしないと、列車の様子が分からないため、強風下の望遠撮影で画像が揺れ動き見苦しい点をお詫びする。

画像A

峠を上る列車の遠望（東行き上り勾配）

You Tube (1) 東行きダブルスタック　　東行き3重連混成貨物　　東行きトレーラー（ビギーバック）

東行きダブルスタック　　　東行き3重連混成貨物　　　東行きトレーラー（ビギーバック）

（画像に関するコメント）

①BNSF 4重連の牽引する東行きダブルスタック・トレイン(MOVx1、スクリーン画像を含めStillx4)

MOV スクリーン画像

4重連機関車のカラースキームは先頭よりBNSF ヘリテージⅡ（オレンジ）、NS(Nofolk Southern 黒)、Santa Fe Warbonnet(Red/Silver)、Conrail(青）
このように1輌づつ、全て塗色の異なる4重連は珍しい
機関車の運用効率をアップするためのプール制度を利用して他社の機関車を混用することはあるが、NS、Canrailと2輌の東部の機関車が西海岸まで来ているのは珍しい。
機種は全てDash9-44CWと思われる。

Still 画像(Stillx3)

MOVが12秒間と短すぎたため、上記スクリーン画像を含む4枚のStillで機関車からダブルスタック・トレインの最後部まで追ってみた。

(S-1)

「電線の丘」の呼び名の由来となった電線と鉄塔が見える。
この辺りが線路と丘の距離が一番短い

(S-2)

列車はかなり遠く小さくなったが、ダブルスタックはまだまだ続く。
この辺りから上方にHighwayが見え始める

(S-3)

やっと最後部が見える。一見して最後部のように見える車輌近くの上部の平らな丘の左にまだ5、6輌位続いている。Highwayも2本となりカホン峠の典型的な景色である。

拡大してみると最後部車輌は青色。

②BNSF 3重連の牽引する東行き（ダブルスタック＋トレーラー（ビギー・バック））混成トレイン　(MOVx1)

今回はMOVで機関車から最後尾まで連続撮影で追ってみた。
電線の下を潜ると、後はSumit（頂上）目指す最後の力走となる。強風の雑音の中、珍しく力強いエンジン音や汽笛が聞こえる。
MOVのため今回は2本のHighwayを走るトレーラーの動きも読取れる。
3重連機関車のカラースキームは先頭よりBNSF Warbonet(Red/Silver)+BNSFヘリテージⅡｘ2機種は全てD9-44CWと思われる。

③BNSFx重連の牽引する東行きトレーラー・トレイン　(MOVx1)

機関車から最後尾までMOVで追う構図は上記②と全く同じである。
撮影タイミングが一瞬遅れ重連機関車の最後の一台がかろうじて写っているだけ、しかもズーム度合いを②より更に上げた為、画像の揺れも大きく③は良いとこ無しである。
それでも敢えて③を掲載した理由は、積荷がトレーラーのみの均一長大編成（ビギー・バック）が珍しかったからである。