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「第50回」 58. カツミの特急電車2本

カツミ181系「こだま型」581系「月光型」2本まとめてのの登場である。
厳密にいえば581系購入の方が1年早いが、今回は実車出現の早い181系から先に記載する。


58・1 181系「こだま型」特急用 直流電車

181系の顔  クハ181


同上  ヘッドライト点灯 


ヘッドライト点灯 テールライト点灯 消灯


上段左より クハ181、モハ180、181、サシ180、モロ180、モロ181、クハ181


(実車)
1958(昭和33)、東京〜大阪を日帰りで結ぶビジネス特急電車として華やかなスタートを切ったのは「こだま型」と愛称される151系であった。
ボンネット形の高運転台固定二重窓冷暖房及び全車空気バネ装着など、高水準を行く車輌として151系は大好評を得た。
こうして東海道花形スターとなった「こだま型」151系も、東海道新幹線開業後を考えると、将来の幅広い運用を目指して、勾配区間にたえるようモーター出力の強化と抑速発電ブレーキ取付け改造工事が行われた。181系の誕生である。
181系は新幹線開業後も、山陽本線をはじめ、上越・信越・中央線など山岳区間の特急にも広く使用され、その真価を発揮した。
163q/Hという狭軌鉄道スピード記録の樹立や、赤とクリーム国鉄特急を象徴する塗色の初採用等「こだま型」の話題はつきないが、この特急電車の出現は国鉄車輌史上1912(明治45)年の8850の出現1919(大正8)年のC51誕生よりも更に大きな実績と評価されている。

(模型)
既に何度か述べているように、「機関車」については、あらかじめ欲しいと決めていた車種は「その車種を最初に発売したメーカー」のものを購入するのが、当社の基本方針であるが、「電車」の場合は事情が違う。
先ず「電車」に関してはあらかじめ欲しいときめた車種がない。
更に「電車」の場合、編成を組むのに最低6〜7輌必要価格への影響も大きい(「機関車」の場合、トレーラーは複数の機関車の共有であり、購入はその機関車1台への投資で済む)
従って特に「電車」に関しては、ディテールが豊富でも「高価な完成品」走行本位当社には不要である。
「こだま型」151/181系は実車登場以来多くのメーカーで製品化されたが、当社の上記方針もあり、食指は動かなかった。それから10年以上が経過し、突然カツミから181系発売である。
塗装済み完成品のみの発売ではあるが、価格上昇を押える工夫もなされており、何よりすっきりした走行本位のモデルであると判断して発売全形式7輌(クハのみ2輌)を購入した。
基本構造は当時のカツミ国電シリーズと共通仕様であるが、何故かこの181系のみ動力車2Motor方式でなく1Motor方式、その代わりパンタのあるモハ181モロ181の2輌を電装、2M5Tの7輌編成は750Rの仮設Endressを快走する。
合計21個(Headlight×3、Tailight×2、Train Mark×2、Roomlight2×7輌=14)のライトを点灯して走行する7輌編成の所要電流は1.3A。期待にたがわず安定した運転が楽しめる181系である。
最後にその走行MovieStillを掲載する。




58・2 581系「月光型」特急用 交直流寝台電車

581系の顔 クハネ581(ヘッドライト点灯)


同上(テールライト点灯)


ヘッドライト点灯 テールライト点灯


上段左より クハネ581、サハネ581、サロ581、サシ581、モハネ580、モハネ581、クハネ581


3段陳列左側より


3段陳列 右側より




(実車)
1967年(昭和42)年に登場した世界初の寝台電車581系は、当初「月光」号としてデビューした為「月光型」と呼ばれる。
これまで特急電車座席車を基本として、昼行の列車に限られ、寝台車は専ら客車列車で使用されていた。
しかし東海道新幹線の開通と共に、大阪−九州間を結ぶ特急列車の増発用として、運用効率が高くまた電車のスピーディな特性を生かした昼間座席夜間寝台となる581系が開発された。
昼間の場合、寝台車を使用するという感じにならないよう居住性の向上に意が払われた。
前頭部の形は、分割併合が可能な貫通路付きタイプであるが、この形は183系以降の特急電車の「顔」として間通路の有無に関わらず広く用いられる事となった。
塗色は当初特急電車である事から、「こだま型」同様のカラーリングが検討されたが、東海道新幹線接続特急として想定された事と、寝台特急20系客車のイメージから、クリームをベースに青を組み合わせた全く新しいカラーリングとなった。
昼夜を問わず30年以上にわたり全国を駆けた581系は紛れもなく国鉄の名車の一つに挙げられる。


(模型) カツミ製 塗装済み完成品、1973(昭和48)年購入
カツミの581系最初の発売は1968年である。この時発売されたのは、その前年にデビューした実車のモノクラス「月光」号と同じ5型式(クハネ581・モハネ580、581・サハネ581・サシ581)であった。
所が実車の581系はデビュー翌年のヨンサントウ(昭和43年10月)で、要望のあった1等座席車サロ581が増備され、運用本数も山陽・九州方面5本、東北・常磐方面3本と一挙に大増設された。
カツミ再生産サロ581を追加発売したのは1973年、当社はこの時サロ581を含む6型式7輌(クハネ581のみ2輌)を購入した。
クハネ581端面のトレインマーク「月光」としたいところだが、初代「月光」はモノクラスだったので敢えて「つばめ」(名古屋ー熊本間特急)としている。
動力車はパンタのあるモハネ580で、DVI181Motorを2個搭載、IM6T(1Motor車換算でいえば2M5T)の7輌編成は安定した走行性能を示す。
先に登場した181系7輌編成と較べると、ライト数はヘッドライトが1個少なく合計20個所要電流も殆ど同じ、基本構造は勿論、走行本位の点でもよく似たカツミ兄弟特急電車である。
例によって走行Movieを掲載して本稿をおわる。


583



58・3 181系「こだま」と581系「かもめ」の併走MOVIE

HP掲載を機にカツミ181系「こだま」と581系「かもめ」各7輌編成を併走させたので、異例ではあるがそのスチールと併走Movieを掲載する。

併走スチール写真











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