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「第39回」 44.EF15電気機関車








(実車)
敗戦後間もない1947年(昭和22)から15年間にわたり総計202輌製造された貨物用直流電気機関車。
同時期に製造されたEF58とは使用部品を共通にするなど姉妹機と呼べる間柄であるが、両者とも初期のものは品質が悪く不評であったが、逐次の改良で、何れも最も安定した電機となっている。
EF58が流線型に衣替えするなど、旅客用らしく派手に振舞ってきたのに対し、EF15は黙々と物列車や勾配区間の旅客列車牽引に従事した。一部回生ブレーキ付きに改造されEF16となったものもあるが、EF10に始った直流貨物用F型機はここに一つの頂点をなした訳である。
それまでの電機機関車といえば「一形式20輌製造」が一つの目安とされていた事から202輌という大きな数字自体がEF15の優秀性を示している。
こうして、まさに縦横無尽の活躍をした感じのあるEF15も、新性能直流電機の登場以降除々に廃車が進められ、1987年(昭和62)までに、動態保存機158号機を除きすべて姿を消してしまった。

(模型)
1969年 天賞堂発売 塗装済完成品(天賞堂初期製品)
DF50ナハ10系客車以来久しぶりの天賞堂製品EF15の登場である。
既に述べている通り、あらかじめ欲しいと決めている車種については、その車種を最初に発売したメーカーのものを原則購入するのが当社の方針であった。
複数のメーカーの製品が揃うのを待っていて、お気に入りの方を購入する…そんな事の出来る時代ではなかった。
従って、今回まで天賞堂製品が殆ど顔を出さないと言う事は、輸出用はともかく、日本型モデルに関する限り、カワイ、鉄模、カツミetcより天賞堂の発売がいかに遅れていたかを物語っている。
例えば、このEF15とほぼ時期を同じくして、天賞堂からEF58が発売されたが、そのEF58はすでに15年前の1954年(昭和29)に鉄道模型社からキットが発売され、当社で2台購入している。(「第7回」10、EF58電気機関車参照)
話がそれてしまったが、憧れの「ぶどう色」旧型電機、しかもデッキつき半流ボディのEF15が入手できて大満足ではあったが、手違いから2輌購入してしまった。かなり迷ったが結局2輌とも在籍させることにした。
モデルのプロトタイプは砂箱が沢山並び、先輪がスポーク車輪、側窓の多い後期形EF15である。
塗色は高級感のある艶ありの「ぶどう色」であるが、その艶の程度が2台で違っているのには驚かされた。同じ天賞堂の初期製品であるが、ロットが違っていたのだろうか。1Motor全軸駆動は結構であるが、中低速域で、やゝギャー音の高いのと、ギャー比が極めて大きくスピードが遅い。単機走行でOver Speedになることを心配せず出力を12Voltまで昇圧出来るのは当社ではこのEF15位である。これ以外の走行性能は良好で、Max Speedでの電流0.7Amp、EF15×2の重連運転もOK560Rの仮設Endlessを快走する。

「’06.5.19 追加」 天賞堂EF15の重連走行 Movie を掲載する。




「第40回」 45.未組立の3車種

’60年代、発売モデルの登場もそろそろ終了が近づいているが、今回は’60年代、’70年代発売モデルの中から、未組立車種を紹介する事にする。今までも動力機構の装着を省略した、ダミー機関車は少数登場しているが、外観的には完成車であり、重連運転Push運転で走行を楽しんでいるので、ダミー機関車も当社では完成車のカテゴリーに入れている。この意味では、未組立、未完の車種は以下の3車種のみである。
 
 キハ82系 特急型気動車
 D52 蒸気機関車
 EF65−1000 電気機関車



45・1キハ82系 特急型気動車(5輌編成)





(実車)
日本最初のディゼル特急キハ81系「はつかり型」の弱点を改良し、分割併合を武器に全国各都市への特急網を確立したキハ82系は特急気動車のスタンダードとなった名車である。
特に印象的で優美、かつ洗練された前頭部のスタイルはいまだに人気が高い。
1961年(昭和36)から384輌製造され、全国各地に華やかに進出したキハ82系ではあるが、やがて迫り来る電化推進の波に追われ、最後の定期運用は関西本線、伊勢鉄道、紀勢本線を経由する名古屋〜紀伊勝浦間の「南紀」であった。
そして1995年(平成7)のイベント---「メモリアル南紀」の旅---を最後に営業運転を終了したが現役引退後も比較的多くの車輌が各地に保存されている事が、その人気の高さを示している。

(蛇足)
キハ82系とのお別れイベント---「メモリアル南紀」の旅(JR東海企画)---に参加した時の10枚組写真を例外処置として掲載する。

1995年1月21日名古屋出発
奮発してキロ8060の乗客となる
津駅南方で
近鉄アーバンライナー「難波ゆき」と併走


松阪駅で
キハ75系「快速みえ」と対向
多気駅手前の
櫛田川堤防はカメラを構えた鉄道ファンで一杯


参宮線を分岐して間もなく
定期運用「南紀」の新鋭キハ85系と対向
海水浴場で有名な
新鹿(あたしか)に撮影サービスの為臨時停車


「メモリアル南紀」のヘッドマーク 懐かしい「ひだ」の
      マークに変換サービス


大阪天王寺から名古屋まで
紀伊半島完全周回の「くろしお」マークに感激
この「メモリアル南紀」札は
      本イベントの為の新作か?

(模型)
1965年カツミ模型店発売 塗装済みKIT(改良製品)  キハ82×2、キロ80、キシ80、キハ80 計5輌編成
台車床下器機それと連結器を装着し、窓ガラスを固定したところで、何故か放置されたまま40年経過してしまった半完成品
当社では、キハ82系KATO製の15輌がすでに「白鳥」「ひだ」「南紀」ヘッドマークを付けて快走しているので、まだまだカツミ製は半完成状態が続きそうである。

’10.08.10 追記
本稿 63.EF64-0 電気機関車MovieStillを追加した。MOVIEタイトル板谷峠越えDC特急「つばさ」
MOVIE撮影のためキハ82系5輌の屋根上にユニットクーラー等の機器を急遽装着、未電装のままEF64-0に牽引されての登場となった。
この時のいきさつ及びStillについては、EF64-4追記参照。
今回のMOVIE登場のため、キハ82系5輌は少しだけ加工度が上がったが、撮影が終わると相変わらず未完成のままカツミのBlue Boxの中で冬眠中


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